
NOは1620年にヤン・バプティスタ・ファン・ヘルモントにより発見されて以来、化学、医療など、さまざまな分野において研究がなされてきました。しかし最も注目される血管弛緩作用が解明されたのは、ごく最近のことなのです。
1. 心臓疾患の特効薬、ニトログリセリンの活躍
19世紀、当時の医者は狭心症の発作を抑える薬としてニトログリセリンを使用していましたが、それが爆薬であることは知られていたものの、なぜ狭心症の治療に有効なのかは分かっていませんでした。
2. メカニズムの研究
その謎は1970年代になってようやく解明されはじめました。フェリド・ムラドにより、ニトログリセリンなどの動脈を拡張させる物質が、NOを放出して血管内の筋肉を弛緩させることが発見されました。
3. 血管を弛緩させる物質の発見
その後、1980年にロバート・ファーチゴットが、血管の内皮細胞から血管を弛緩させる物質「内皮細胞由来弛緩因子(EDRF)」が分泌されることを突き止めました。しかしこの物質を特定するまでには至りませんでした。
4. メカニズムの全容解明とノーベル賞
EDRFの発見から6年の歳月を経た1986年、ルイス・J・イグナロ、ファーチゴット、モンガナらの研究によりEDRFはNOであるということが認められました。1992年にNOは「サイエンス誌」で“今年の分子”に選ばれ、1998年には、NOに関する発見に対してファーチゴット、イグナロ、ムラドの3名にノーベル医学・生理学賞が授与されました。
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
1620年に発見されて以来、
数百年にわたって続けられてきたNO研究
